こんにちは、holloです。
新たに購入したシェルジャケットをレビューしていきたいと思います。
今回購入したのはDESCENTEからリリースされている「ZENCHIKEI」というジャケットです。
これまで着てきたシェルジャケットの中でも最もおすすめできると感じたシェルジャケットですので、是非最後までお読みください。
DESCENTE ALLTERRAIN81について
DESCENTE ALLTERRAIN81というシリーズをご存知でしょうか。
DESCENTEはasicsやMIZUNOに並ぶ、日本を代表するスポーツメーカーです。大阪に拠点を置き、野球、ゴルフ、陸上競技用ウェア、サッカー用ウェア、競泳用水着アルペンスキー用ウェアなどをリリースしています。
日本国内以外にも中国・韓国・北アメリカなどに進出しており、なんとスポーツ用品以外にも医療・介護分野の製品開発も進めているメーカーです。
ブランド名は、フランス語の「descente=滑降」と、スキーウェア開発のアドバイザーだった日本初のプロスキーヤー西村一良のスキースクール『デサントスキースクール』から名前をもらったことから由来しています。
その中でも DESCENTE ALLTERRAIN81は、世界のトップスキーヤーと共にスキーウェア開発で培った機能や設計技術を基に構築した、アウトドアシーンと都市生活の両方に対応するユーティリティアウトドアスポーツウェアラインとなっています。厳選した高機能素材を適材適所で使いながら、動作時の動きやすさや快適性を追求し、利便性も兼ね備えたアイテムが特徴です。
「81」は日本の国番号を表しており、日本から世界に向けて発信していく意味が込められているそうです。
ZENCHIKEI の見た目と機能
製品の背景はこのくらいにして、次は実際に製品を見ていきましょう。
まずは正面から。
胸部分に大きなポケットがついています。マチつきで存在感がややあります。止水ジップがアクセントとなるデザインです。
後ろから。ヨークなどはなくシンプルなつくり。
前面ジップ部分。ジップの他にプラスチック性のボタンがついており、ジップを閉めなくても簡易的に前を留めることができます。シェルジャケットでこの仕様は珍しい気がします。ジップ部分には「ALLTERRAIN81」の文字がプリントされ、良いアクセントに。
左肩にはさりげなくロゴがついています。プリントなどではなく、ラバー製でやや立体感があり高級感を感じます。色はダークグレーで主張が強すぎないのも◎。
脇部分にはベンチレーションジップがついています。ジャケット内にこもった熱や湿気を直接外に逃す機能を果たします。透湿性の高いGORE-TEX素材を使ったジャケットですが、個人的な感覚としてGORE-TEXの透湿性って暑さを感じ始めた時には少しシェル内に蒸れを感じるんですよね。物理的にシェル内の空気を排出できるベンチレーションはすごくありがたい機能です。必要ない時には閉めればいいですし。
袖のベルクロ部分。 DESCENTEの有名なシェルジャケット「クレアス」のようなブロックフィットアジャスターではなく、マジックテープ使用です。欲を言えば、マジックテープの劣化していく性質や濡れた時にも機能することを考えるとブロックフィットアジャスターを搭載して欲しかったところ。
ただ、このベルクロもグローブなどをつけている時にも片手で簡単い調整ができる「ワンハンドアジャスト仕様」のため利点もあります。
フードは少し大きめに設定されていて、首周りの動きがしやすいです。フードの立ちも良く、着た時にも首から顎まで覆われ、様になります。
首元のアジャスターを引くと、フードが絞られ隙間を無くしてくれる作りになっています。アジャスターは片手でも簡単に引くことができるので、自転車に乗っていたり傘をさしていても調整できて使い勝手が良いです。
素材と特徴
素材は言わずと知れたGORE-TEX。耐久撥水、耐久性、防水透湿性、防風性を持ちながら、柔らかな着心地のGORE-TEX C-KNITを採用しています。
GORE-TEX C-KNITとはGore社が4年以上の歳月をかけて開発した新しい素材で、裏地に極めて柔らかい丸編みのニットを採用したシェル素材です。これまで素材よりも格段に「着心地の良さ」が上がっているのが特徴です。
右腕の袖口にGORE-TEXの刺繍が入っています。黒い糸で縫われているので悪目立ちしません。
首周りには肌に触れた時にストレスを感じさせない起毛トリコットを配置しています。
ややゆとりがあり、中にミッドレイヤーを入れることもできるシルエット。脇下から腕にかけたガゼットパターン設計により、腕をあげても裾が持ち上がりにくいのも考え抜かれた設計であることを感じさせます。
サイズ感
サイズ表は以下の通りです。
サイズ | バスト | 裄丈 | 着丈 |
S | 124 | 86 | 73 |
M | 128 | 88 | 75 |
L(購入サイズ) | 131 | 90 | 77 |
O | 134 | 92 | 79 |
アウトドアブランドからリリースされているシェルジャケットだと、なるべく体とジャケットの間に空間を作らない構造のものが多いです。
しかし、この「ZENCHIKEI」はアウトドアで使われる素材や機能を都市生活に当てはめるという考え方のため、ややゆとりのあるサイズ感で動きやすいシルエットとなっています。
実際着用してみての感想
見た目や仕様の表面的な話をしてきましたが、ここからは実際に1ヶ月程、自転車通勤や休日に着用してみての感想をざっくりまとめると以下のようになります。
良かった点 | 気になる点 |
① 撥水、防水、防風機能が素晴らしい。 ② 着ていてストレスを感じにくいシルエット。 ③ 細部の調整機能が使いやすい。 ④ ベンチレーションがかなり仕事する。 | ① 価格がやや高い。 ②フードが大きい作りのため、風が入りやすい。 |
まず、良かった点です。
①「撥水、防水、防風機能が素晴らしい」
これに関しては流石のGORE-TEXです。雨に濡れる機会がありましたが、雨が降ってきても水が表面を転がるように滑っていき、軽く腕を振るとすぐに雨粒は無くなります。また、防風機能も抜群で自転車を乗っていても、外気を遮断し、体に風が当たる感覚はほぼありませんでした。
②「着ていてストレスを感じにくいシルエット」
これに関してもかなり計算された寸法がされていると感じました。着ていて体をすっぽりと包み込むシルエットです。裾を少し絞ってみると、丸みのあるシルエットで体全体を覆い、ジャケットと体の間にややゆとりがあるおかげでかなり動きやすいです。
また、大きめのフードが素晴らしく、やや高めの作りのはずなのに首周りに余裕があり、首を左右に動かしてもフードに触れることなく周囲を見渡すことができます。
③「細部の調整機能が使いやすい」
この点に関しては地味ですが良い機能でした。首元や裾のコードで片手で調整をすることができ、かつ調整した状態を維持してくれます。一般的なコードストッパーではストッパーを押し込む手とコードを引く手の両方が必要となりますが、ZENCHIKEIのアジャスターはそれらよりも調整がはるかに簡単でした。
続いて気になる点についても触れておきましょう。
①価格がやや高め
DESCENTE の公式ONLINEストアで価格を確認すると69,300円(税込)となっています。
GORE-TEXを使ったその他のハードシェルジャケットと比較すると以下の通り。
ブランド | モデル | 価格 |
DESCENTE | ZENCHIKEI | 69,300円 |
DESCENTE | CREAS | 55,000円 |
THE NORTH FACE | マウンテンジャケット | 59,400円 |
ARC’TERYX | Beta Jacket | 68,200円 |
比較してみると、ARC’TERYXよりも高いとは…。機能性もりもりのシェルジャケットということを考慮しても他のジャケットと比べると価格が高いことがわかります。こうして並べて見るとBeta Jacketよりも高いのか…。
このくらいの予算を準備するのであれば、他にも選択肢ができるのが正直なところ。
②フードが大きい作りのため、風が入りやすい。
続いては構造の話です。
機能の部分で少しだけ触れましたが、フードとその周りの作りがやや大きめだと思います。これは顔周りに干渉がしにくく、頭が動かしやすいというメリットもありますが、裏を返せば隙間が大きいということ。
当初、試着時には、顔周りの動かしやすさに感動しましたが、自転車に乗っていると隙間から風が入り込んでくることに気がつきました。秋になり、少し空気が冷たくなってきてから気がつきました。
普段、街着として着用する分には全く問題ない(むしろ頭の動かしやすさがある分ストレスは軽減される)のですが、ある程度気温が下がった状態や、自転車・バイクなどの正面から風を受けるような状況だとやや気になるかもしれません。
ただ、これはDESCENTE ALLTERRAINのコンセプトである高機能素材を都市生活で活用していくというコンセプトに合ったものであると考えることもできますので、個人的にはそこまで気になっていません。真冬になれば、首までしっかり覆われた別なアウターを着用しますしね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
これまでいくつかのシェルジャケットを着てきましたが、ここまで細部にまでこだわったギミックを多く搭載し、それら全てがしっかり日常的に機能し快適にしてくれるジャケットを着たことがありませんでした。
見た目のテック感もかっこいいですし、価格はややしますが買って大満足の1着でした。シェルジェケットをお探しの方は是非参考にしてもらえればと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。次回の記事もよろしくお願いしますします。
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